

『さて。ばらしてみっか!』です。
※マシンの販売だけでなく、カウリング補修/ブラスト処理も承ります。
今回の記事
某有名オークションから、R1Z を見つけ、仕入れてみたのですが、オークションならではの落とし穴というか、注意すべき事を痛感した為、トラブル等を避ける知識にもなればと、記事にまとめてみました。

ブログ記事末尾には、TZR250R の整備報告の記事があります。
併せてお読み下さい。
巷で有名な某オークションについては色々なうわさが流れていますね。
実は私も少々痛い目にあいましたので、そのお話を掲載しようと思います。
購入時の注意点としては、基本 3N(ノークレーム・ノーリターンに、ノーキャンセル)なので確かに購入側も十分な注意をしなくてはならないのですが…
まぁ、このオークション自体が悪い事ではないのですが…警鐘という意味も込めて。
今回のお話しは○○オクで購入した R1Z についてです。
R1Zとは
まずは、マシンについての簡単な説明を。

ヤマハ R1Z とは1990年に登場した 2ST 250cc のバイクです。
1987年に登場したRZシリーズの最後発 RZ250R(3HM)の後継車として開発されました。
当時は1985年にTZR250(1KT/2XT)が発売され、1990年には後方排気となった
TZR250(3MA)が発売されていました。
そんなレーサーレプリカと呼ばれる車両(TZR250(1KT)/TZR250(2XT)/TZR250(3MA))とは一線を引いた所にある存在でした。
TZR250(1KT)と同じエンジンを搭載(多少はカスタマイズされていたらしい)しており、右サイド2本出しのチャンバーでなかなか格好良いな!と思った記憶があります。
当時にしては結構な台数売れたんじゃなかったかな…
ま、そんな R1Z なのですが、やや1年半くらい前に○○オクで購入した3台目(1台目は 3XV、2台目は 3MA)の車輌です。
つい最近整備が完了したのですが、その間 「SV のクランク逝っちゃった事件」やらなんやらで…
実際に作業を開始したのは2024年の11月ですかね…作業遅ぉ〜!!(笑)

○○オクでの説明文
購入を検討したときの○○オクの説明文では
- エンジン始動確認済み。
- 現車確認可能。
- 問い合わせOK
だったかな…フロントブレーキ抜けの記載もありました。
このあたりをキチンと記載していたので、親切な投稿者の方だったと思います。
落札後の車輌引き取り時も直前に判明したタコメーターの不動を報告してくれました。
引き取り時気になったのは…
『エンジン片肺??あとバッチイ!!(オイルやホコリが…)』という感じでした…
帰りの車の中で

『まぁ、片肺はキャブのつまりかな…あとはキャリパーとフォークの OH、タコメーターは交換か…
クランクケースは開けないで腰上だけでも行けるかな…』
なんて正直軽く思ってました。まあ結局この時点で自分でフラグ立ててたんですね…(笑)
整備開始
まずはフロントフォーク OH とフロントブレーキのマスターシリンダー交換


ブレーキキャリパーの OH パッド交換

タンク内部の洗浄も完了。
一通り車体系のトラブル箇所を交換し、キャブの OH に取りかかります。
各部をバラシ洗浄します。
写真のように劣化したガソリンの汚れが…

メインのノズルは特に丁寧に…あとはニードルバルブ??っていうんだっけ??
ここはキレイにしとかないと簡単にオーバーフロー起こしますもんね…
メインジェット、パイロットジェットは新品を使います。
※この説明画像は、以前、当ブログでキャブレターの構造を説明する際に掲載したもので、4STで使用されるタイプの説明画像なので、今回の記事に掲載されているR1Zのキャブレターと構造が違っています。
「メインジェットの説明(位置や役割等)」用としてお読みください。
実はパイロットジェットは穴が完全にふさがってて、どうにもカスの除去ができませんでした…(泣)
しかも掃除の途中、あと少しで貫通というところでニードルクリーナーが中で折れた…
『オフ!!…詰んだ…』


バーナーで炙ったろうと思ったのですが、まぁ買っちゃったほうが早いので…。
フロートを調整し油面の調整も完了したのでシリンダーに装着します。
インマニのインシュレーターは劣化が酷く補修した跡があったので交換しました。
一連の作業が完了したので、エンジンをかけてみます…
が…
ココからが一筋縄にいきませんでした…


TZR250R 進捗報告
次の商品となる、(※渡辺さんに譲って頂いた)現在整備中の TZR250R(3XV)の報告です。
いろいろ調べた結果、フレーム/足回りが91年式のスタンダード、エンジン、オイルポンプ、CDIや電装系などその他、フレーム/足回り以外が93年式以降のRSへのスワップ車両かと思います。
タンクなどの外装は・・・さすがにわからないですね・・・
右側キャブもパワージェットが封印してあったので、とりあえずは間違いないかと…(笑)
同じグレードでも年式でキャブセッティングが変わってたりで・・・3XVはややこしい・・・
キレイなFIATカラー(ロッシカラー??)だし、どこかのコンプリート車両だったのかな…??
(※筑波サーキット界隈では有名なオーバー60歳、現役ライダー。当ブログにもチョイチョイ出演中(笑))
車体番号:3XV-003xxx(スタンダード)
シリンダーヘッド:3XV-50(RS/スタンダード)
CDI:3XV-60(RS/スタンダード)



っというわけで型式も分かって来たので、欠品している部品発注して…
まあ、エンジンは今回開けないです。4年前に始動等は確認済みだったとのことなので。
組立後確認して、あとはお客様のご要望があればエンジンのOHはやろうかと…
キャブのOHとカウルの裏面塗装、あとはカウル結合ステー割れ部の補修ですかね…
キャブは…げげ!
やっぱり緑色の物体が…しかもけっこう詰まってる!
『臭ぁ!!』



バラシてキャブクリーナーにどぶ浸けして洗浄します。


カウルは裏面(ど〜もマスキング跡が残っているのが苦手で…)を塗装して…

ステーを補修して〜と…

左カウル端部の欠損(赤マル部)は破片が無く修理しようがないので…仕方ないですね…

って具合で今週中(2025/02/02の週)には組み上がるかな…
ここんとこずーっとキャブクリーナーを使用しているので手がカサカサ…
油っけが無くて伝票がめくれない…顔は脂でギトギトなのに…(泣)

画像引用元
このブログの前半、マシンの説明に伴って掲載した画像をクリックしても掲載元のページにジャンプします。
【画像引用元】
マシン紹介の為、下記のページより画像を引用いたしました。
《ヤマハ:RZ250R(3HM)》
https://mc-web.jp/archive/137756/#toc___8
《ヤマハ:TZR250(1KT)と(2XT)》
https://bike-lineage.org/yamaha/tzr250/1kt.html
《ヤマハ:TZR250(3MA)》
https://bike-lineage.org/yamaha/tzr250/3ma.html