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さて。バラしてみっか!

TZR250R(3XV)フロントフォークOH編

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埼玉県久喜市の2輪中古買取販売《ハツミモータース》がお送りする、仕事だけではない、2スト大好きおじさんのブログ
『さて。ばらしてみっか!』です。
※マシンの販売だけでなく、カウリング補修/ブラスト処理も承ります。

TZR250R(3XV)の整備内容

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TZR250R(3XV)

今回のブログは、先日整備が完了し、発売開始したTZR250R(3XV)の整備内容の詳細についてです。

商品紹介では伝えきれない情報を記事にまとめました。

フロントフォークOH

今回はフロントフォークOHについての記事です。

私、正直言って倒立フォークって苦手です。
バラすのも組上げも結構面倒です・・・(笑)

ですが、そんな事も言ってられません。
頑張って仕上げていきます!

このフロントフォーク、フロントタイヤを外してから緑色の矢印のブリッジ2か所のボルトを外せば下方向に抜けます。

フロントフォークオイル抜き

ここで注意点です。
ボルトを緩める前にフロントフォークのトップキャップは必ず緩めます。

緑色の矢印のこの部分です。

フロントフォークオイル抜き

ここを緩めてからフロントフォークを抜かないと、外した後では手の力で押さえるだけでは緩まないんです。

でも、ゴリ兄なら…

あ・・・もしかしたらゴリ兄(友人Fさん)なら手でいけるかも・・・

ドラミングするゴリラ(イラスト)

実は以前、作業のお手伝いをしていただいたのですが、ある部品を外すのにバイスプライヤーを使用。

『回ってしまわないように強く握っていてください!』とお願いしたのですが・・・

なんと・・・

バイスプライヤーが折れたのです!!!!

折れたバイスプライヤー
実際の画像
ビックリ!(目が飛び出る)

もう30年ほど使っていた工具なので、金属疲労もあったのかと思いますが・・・

恐るべしゴリ兄の握力・・・(ゴリラの握力は推定400~500kgと言われています)

もしかしたら握ったボトムケースが割れるかも・・・恐ろしや・・・

愕然_男性(イラスト)

そんなわけで、私(普通の人間)は必ずフロントフォークを外す前に緩めます(笑)

取りはずし完了です。

フロントフォーク

キャップ外し

次に緩めてあるトップキャップを外し、専用工具①にてカラーを押し下げ、
専用工具②をトップキャップとカラーの間に挟み込みます。

フロントフォークオイル抜き

ロッドをスパナで固定し、トップキャップを外します。

こんな感じです。

フロントフォーク整備

専用工具①は使用しなくても外すことは可能ですが・・・
(このときは撮影のため専用工具①は使わずにやってみました)

ただ、1人作業なので・・・使用したほうがホント楽です。
作業時間が全然違います。力も入れやすいです。

フォークオイル抜き

外したらフォークオイルを抜いちゃいます。

フロントフォークオイル抜き

私はフロントフォークのOH時にはこのビールケースを使用しています。
フロントフォークを立てておく(オイルエア抜き等)にも楽ですよ。

もうこれ・・・30年以上使っているのかな・・・
4輪のショック交換とかでも使ってたから・・・昔の物って丈夫ですよね・・・

分解完了!

っと言うわけで分解完了です。

①トップキャップ
②スプリング
③カラー

この3点を外すとインナーチューブが抜けます。

フロントフォークオイル抜き

外したパーツは寸法や傷の確認をします。全て規定値内異常なしです。

抜いたインナーチューブがこちらです。(既に洗浄および内部確認済み)

フロントフォークオイル抜き

先端にラップが巻いてあるのは、オイルシールを傷つけないためです。
このひと手間で挿入時の安全度がかなり上がります!!

インナーチューブ挿入時にシールに傷なんかつけたら・・・1発OUT。
また最初からやり直しですからね・・・

しくしく無く男性(イラスト)

念には念をです。部品高いし・・・

金欠_男性(イラスト)

オイル注入

インナーチューブにオイルシール等を組み込みボトムケースに差し込みます。

ここでまた専用工具(写真は汎用ですが)を使用します。
フォークシールドライバーと言います。

フロントフォークオイル抜き

倒立フォークだと、これが無いとシールを入れられません。

入れられないことは無いと思いますが、組付け後からインナーチューブを入れるとシールが傷つく確率maxです。

また、車軸の受けが邪魔して正立フォークのように塩ビパイプ等でのシール挿入は出来ないんです。なのでここは正攻法で行きます!!

シール挿入、リング取付、ダストキャップが装着出来たら、オイルを規定量測り入れ
インナーチューブ上端からのオイル面の寸法を測り規定値にします。

今はこんな便利なのが売ってます。
あらかじめ上端からの寸法をセットして余剰なオイルを吸い上げるだけ・・・

※矢印の部分を規定寸法に合わせます。

オイルを規定量測り入れ

昔は 金尺 使って測ってましたけどね・・・(笑)

金尺

オイル注入が完了したら、インナーを数回上下させエア抜きを実施します。
完了したら中の空気が出るまで1日放置です。

またしてもビールケースの出番です。

フロントフォークオイル抜き

そして車体組み付けへ…

外す工程と逆の工程でトップキャップを組付け、緩めたまま1日置きます。

翌日8分目(手で締め付けられるくらい)まで締めます。
この部分は車体組付け後に再度本締めして作業完了となります。

分解組付けの時間・・・やっぱり正立フォークの倍くらいかかりますね・・・
やっぱ倒立苦手だわ・・・(笑)

作業待ちのTZR(3MA)とR1Z(3XC)、&SV650は正立だ。良かった~!

あ!!いかん。ゴリ兄が買ったアプリリアは倒立だ~!!

アプリリアRS660
ゴリ兄が買ったアプリリア
驚いてる男性(イラスト)

近づく筑波選手権

話は変わりますが、
早いもので筑波選手権の第2戦まであと2週間を切りました。

ドライ用のセッティングは、まだまだ詰められる部分があります。
ごめん※野ゴリ。まだ俺自身がドライのSET UPに納得できていなくて・・・
でも今時点では、ここまでです。後は実戦中での微調整あるのみ。

天候も不安定だし。臨機応変にセッティングしていきます。
とにかく無事にゴール出来たらそれで良いです!!

結果は後からついてきます!!

(野生のゴリラ。ココでは(筑波選手権に出場している)友人Hさんの事)

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どうしたもんかね「つづく」