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さて。バラしてみっか!

○○○オークションとは恐ろしや!!-2

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埼玉県久喜市の2輪中古買取販売《ハツミモータース》がお送りする、仕事だけではない、2スト大好きおじさんのブログ
『さて。ばらしてみっか!』です。
※マシンの販売だけでなく、カウリング補修/ブラスト処理も承ります。

今回の記事

某有名オークションで仕入れた、R1Z 。必要な一連の整備完了!エンジンをかけてみます…が…あれ??なんかおかしい??
前回の「前半(1)」の記事の続きです。

R1Z
今回仕入れた R1Z

整備完了!

必要と思われる一連の整備が完了しました。
早速エンジンをかけてみます…

チョークを引いてキック3発

『ボスボスボス…パス…』

『ん???』

2回目挑戦。アクセルを少々煽ってみます。

『パンパンパンパン…』っとエンジンは始動しましたが『モモモモモモ…』
『ん???』やはり片肺??…1番(左側)のみ爆発してる…

頭の上に「?」が出ている男性(イラスト)

プラグを両方外して確認比較します。

1番シリンダー側は正常ですが…2番シリンダー側が…

『ん??? プラグ乾いてないかい? これ?? え? なんで??』

question_head_boy-2

『キャブレターはエアブローでガソリン噴出のテスト済み…じゃんね…』
『吸気圧縮??』

念のためプラグの穴に指を押し当ててキックしてみます。
圧縮がかかれば負圧もかかるはず…

『んがッ!!!!』

kanden_gaikotsu
ビリビリっ!

ついでにプラグのスパーク状態も確認しておこうと思い、プラグコードにつないだプラグを握っていたのをすっかり忘れてました…

二兎を追うものはなんとやら…です…(泣)

しくしく無く男性(イラスト)

マジで痛かった。まだ痺れてるし…だから電気は嫌いだ!!見えないし!!
さあ気を取り直して今度こそ!

『プス!!』という爺様の屁のような音とともにプラグ穴より加圧された空気の確認ができました。

『んんん…こんだけ圧縮があれば普通、負圧もかかってるしな…どうしたもんだこれ??』

試しにキャブを外してインテーク側のインシュレーターにティッシュをかざしキックしてみます。

驚いてる男性(イラスト)

1番シリンダー側はティッシュがポコッと凹みますが、
2番シリンダー側はほぼ不動!

『へ?なして??』

05-2_なんだかわからない…が3

回数くり返すと『あ!!』
クランクケースのブリーザーから『シュッ!!』という音がしているじゃありませんか…

ビックリ!(目が飛び出る)

ってことで割ってみると…

このシール(矢印の部分)がものの見事に抜けていました…
これじゃあキャブ側に負圧はかからねえわ…(泣)

なんだこのシールの抜けの原因は??…経年劣化もあるのでしょうが…
それだけではない気がします。

ここからは私の個人的な見解になります。

ハツミノケンカイ

腕を組んだ初見さん

クランクケースを割った跡があったことから、何らかの原因によりクランクケースを割った事があるのは明白な事実。

ただ、その時にクランクシャフトのオイルシールを交換することなくそのまま流用

既にその時シールは劣化していた。
また、分解時 or 組付け時にシールに傷をつけてしまったのだと思います。

恐らく前のオーナーさんは、このエンジン不調(治したはずなのに!!なぜ???と思ったのかな…)
が原因で手放した…んじゃないかと推察します。
たぶん自分でクランクケース割ったのかな…

シールを発注そしてクリア!

クランクのオイルシール左右と各シールを発注し、組み上げピストンリングも交換しキックすると…

今度はがっつり負圧がかかりました!!

『おぉ〜!!キックも重くなった!!』

始動、アイドリングも ok!! さあ、これでエンジンは大丈夫

OKの手(イラスト)

エンジン始動動画はこちら。

あとは…タイヤだな…

フロントはまだ山あるけど、リアは…ツルペタに近いな…

あれ?? 良く見るとヒビ入ってるし…この際だし交換しちゃいましょう!

っと前後のホイルを外してベアリングの動きを確認してみると…

ball_bearing

『動き悪ぅ〜!!!しかもガリガリ音してるし…』

こらあかんので全部交換しちゃいましょう!

新しく購入したプレス機大活躍で…圧入…楽だわこりゃあ!!!

このプレス機は組み立て式の鉄骨の塊だったので、重くて結構大変でしたが…楽!!(笑)

口をかくして笑う男性(イラスト)

って具合にあれやこれや治してきちゃいました…(笑)

私…こういう問題があればあるほど萌えて…
いやいや燃えてくるんです!いっちょやったるか!って…

究極のドMですね!!(笑)

ただ…ま〜た赤字だなこら〜!!(笑)

バイク購入時に注意すること

そんな訳で今回、何が言いたかったのかと申しますと…
一般のオークション(業者用オークションではないもの)でバイクを購入する際は…
購入前に現車確認させてもらう事、エンジンをかけさせてもらう事がとても大切。

という事です。

「注意」のマーク

今回、私が修理したベアリングの動きは実際に現車確認しても判断は難しいかもしれません。

ただ、エンジンの片肺についてはエンジンをかけられれば判断できると思います。
その原因まで特定するには時間が必要ですが、その先どうするのか?の基準になります。

オークションの商品紹介で良く見る(エンジンの)始動確認済み…は単純にエンジンがかかりますよ!(片肺だろうがなんだろうが)なのだと認識してください。

売り手側の方が詳細まで教えてくれるとは限りませんし、トラブルの全てを確認していない可能性もありますので。

古いバイクに関しては、やはりそれなりのリスクが伴うことを良く考えて購入するようにしてください。

ご相談ください

また、すでに買っちゃったけど調子悪くて乗っていない…などありましたらお気軽に相談いただけたらと思います!

バイクも機械です。
不調には、必ずなんらかの原因があり、それを付く詰めれば修理できますので!!

ピットボードバージョンの「どうしたもんかね」を掲げる初見さんとHさん