『さて。ばらしてみっか!』です。
※マシンの販売だけでなく、カウリング補修/ブラスト処理も承ります。
エンジン治療(修理)の物語
2023年10月7日に友人のHさんが初出場した2023年筑波ロードレース選手権第4戦。
私はメカニックを担当。
予選で駆動系?のトラブルが発生し、無念のリタイア(決勝出走せず)。
そのエンジン治療(修理)についての記事になります。
確認整備
取り急ぎは、まずエンジンオイルを抜かないと話になりません。
茶こしを使いエンジンオイルを抜きます。
スラッジ等何か混じっているか?の確認です。
こんな感じにペットボトルと合わせて使うとオイルの色なども確認できます。
クランクケース下のドレンボルトを抜いてみましたが、??? なにも出てきません・・・
ただ、他の車種では見たことが無いのですが、パーツリストを確認すると、もう一か所抜けそうな「PLUG」とだけ表示されたボルトがあり、試しにそれを抜いてみます。
それが下の左側のボルトです(6角穴)。右側の赤いのが通常のドレンボルトです。
なにこれ??
すると出てきました。
・・・『え?なにこれ??』
金色?に光るスラッジと緑色のゴム製?
長さ約10mmの破片が・・・
まあ、金色のほうはメタル(クランクシャフトなんかによく付いてます)のスラッジかと・・・
でもこんな風にスラッジって出たっけか?・・・
この緑の物体は??見たことないな・・・でも聴診器をあてた時に聞こえた音はこれなの?・・・
私の中で、これがもしクラッチ版の間に入ったらキチンと駆動はしないかも・・・
という考えが芽生えました。
しかし。『かも?』は絶対ダメなのです。
クラッチ周辺をバラす
とにかくクラッチ側のケースを開けてみることにします。
A:クラッチケースカバーを外します
B:クラッチスプリングの
C:ボルトを緩め
D:クラッチプレッシャープレートを外します。
D:クラッチプレッシャープレートが外れました。
そしてE:クラッチ板、F:クラッチプレートを外し、
G:クラッチホルダー、H:クラッチケースも外してしまいます。
破片の正体
そして、ここで判明したのが、先ほどの緑色の破片の正体。
クラッチ板のダンパーです。割れてコの字型になったダンパーが2個残っていました。
そしてクラッチケースカバーとガスケットの間には、
先ほどドレンから出てきた 3個
と
同じ形状のもの 1個
を発見しました・・・
『あれ?なんかおかしいな・・・形状と折れてる物の数量が合わん!』
なぁ~んか・・・一筋縄には行かなそうな予感・・・
さて、どうしたもんかね?