『さて。ばらしてみっか!』です。
※マシンの販売だけでなく、カウリング補修/ブラスト処理も承ります。
前回までのあらすじ
筑波ロードレース選手権 第2戦に向けての燃調。
イロイロ手探りで進めていく中、テスト走行の日程が決まったと思ったら、Hさんの仕事で外せない「会議」が入り、テスト走行は先送りに…。
サラリーマンライダーは辛い…。
そして迎えた12日の※特スポ・・・
(※特別スポーツ走行枠:レース前日に出場者のみ予約できる走行枠)
いつも通り4:00に起床・・・って『雨じゃん・・・』
6:00
6:00に作業場に着くとHさんから連絡が。
『今日はこのまま筑波に向かいます。PITが空いているでしょうから、タイヤ交換とプラグ、ブレーキパットの交換しちゃいます』
との事。
12:30
私は、その日雑務があったので12:30頃筑波到着。
既に交換は終わっているようです・・・
ブレーキパットを確認してみました。
上:新品
下:使用品
結構ギリでしたね・・・
さて。
念のため交換した部分の確認です。
ボルト等の締め忘れは無いようですね・・・
私:『お?今回は確認モレ無さそ・・・ってフロントホイルの動き悪ぅ~!』
Hさん:『え?ホントだ。シャフト締めすぎですか?』
私:『いや。キャリパーのクリーニングしなかったでしょ?引きずってるよ』
Hさん:『え~!!』
Hさん、ブレーキパットの交換はやってくれたのですが、その前に必要なキャリパーのクリーニングをやっていなかったのです。
私:『パットの交換時はキャリパーのピストンの揉みだしとクリーニングしなきゃ駄目ですよ。俺やっとくので、他の作業進めてください。』
自分でブレーキパットの交換する方は気をつけてくださいね。ちょっとした手間かければ良いだけなので!
ブレーキ整備の話
今回はブレーキパットを交換した時の話です。
写真はブレーキキャリパー、そして赤丸の部分がブレーキキャリパーのピストンになります。
これがブレーキレバーを握ると油圧で押し出され、パッドをローターに押しつけて、その摩擦力により制動力を得ます。
使用によりパッドが減ってくるとその摩擦により、こすれ削り取られたパットの粉塵が、ピストンの油膜に付着、ピストンの入出により、先ほどの赤丸の部分に溜まっていき制動摩擦により発生する熱により固着していくのです。
そうなるとピストンの動きを阻害し、ピストンの出っぱなしや、片方しか動かない・・・等の不具合を起こします。
なのでピストンの洗浄、スライドピン等の洗浄を実施するのです。
レース用のマシンは、いろいろと手間がかかるものなのです。
相当動きの悪いピストンの場合は下記写真の「ピストンクランプ」という工具を使ったりします。
(一緒に写っている白いのは撮影角度固定のために使用したノリなので関係ないです(笑))
赤丸印の部分を開いてピストンを固定し、グリグリと動かしたり、OHの場合はそのまま外したり。
今回はOH後間もないし、上の工具も現地に持って行っていないので、眼鏡レンチで代用。
ピストンを押す、ブレーキレバーを握るを繰り返し、ピストンを上下させ洗浄、クリーニングしました。
『そうだった。ゴリの整備は、手間が倍!雨がシトシト。我はシクシク』
んでもって作業完了です。今度はスムーズにホイルも回ります。準備完了・・・
走れませんでした…
なんだけど・・・雨がますます強くなっていきます。こりゃ今日は走れないね・・・
天気予報では今晩遅くに雨が上がりその後曇りの予報です。
たぶん第1戦の時と同じパターンだな・・・予選セミウエット、もしかしたらドライ。決勝はドライ。
気温は30℃程度・・・風はほぼなし。前回と違ってちょっと厳しいかもな・・・
でも。ここまできたら迷っても仕方ない。腹をきめて明日の状況で判断しよう!!
っと言うことで、レイン/スペアタイヤ等の必要な荷物を積み込んで帰途につきます。